社労士試験に限らず、
資格試験の問題集は一問一答式形式と多肢選択形式が発売されています。
初学者の皆さんはどちらの形式の問題集を購入したら良いのか迷いませんか?
ほかの資格勉強を経験された方や、再チャレンジの方には釈迦に説法だと思いますので読み飛ばしてください。
私は社労士試験だけではなく、
行政書士、宅建等メジャーな資格は全て、
一問一答形式を中心に(特に初期)勉強しました。
力の3000題もそうですし、最短最速サイトも一問一答形式の過去問と「今日の一問」を中心に勉強しました。
多肢選択形式は、最短最速サイトの過去問と、TACの答練と資格学校の模試をほぼ直前期にのみやりました。(3周程度)
どちらの形式が難しいとか、簡単とか一概には言い切れませんが、
初期は一問一答形式の方が断然取り組みやすいと思います。
ここで一問一答形式のメリットを五つほど挙げてみます。
一つ目
■単元毎に固めて勉強することができる
一問一答形式はある程度狭い範囲(単元毎)で、
複数問まとめてくれています。
過去問等をバラバラに分解して再編成してくれているのです。
それに対し多肢選択形式はいくつかの単元に渡って出題せざるを得ません。(重要論点は別ですが。)
インプットしたひとつの単元を24時間以内に、
その単元について色々な問われ方をされた問題を複数問まとめて解く事は非常に効果的です。
そうすれば「ああこの論点の問われ方のパターンはこんな感じか」とわかってきます。
さらに出題年数とかが記載されていると出題頻度もわかってきます。
ひとつの単元の一問一答形式を(10題単位くらいで)連続して5周程度一気に解けば、
劇的に知識が定着します。
(時間的余裕があればですが・・・)
二つ目
■一問一問に真剣勝負できる
当たり前ですが一問一答形式は、
その問題の正誤がわからないと正解できません。
それに対し多肢選択形式は消去法的に解くことが可能です。
(そう簡単に解ければ苦労しないのですが、ここでは便宜上こう表現させていただきます。)
直前期は選択肢全体を俯瞰して、
正解肢をチョイスする視点も必要になってきますが、
初期においては、
一問一問正誤判断できるようにしていくことが大切だと思います。
ただあくまでも本試験は多肢選択形式であることは紛れもない事実なのですが・・・
三つ目
■いわゆる「捨て問」に幻惑されない
本試験では5肢の中に、
10年に一回出題されるかどうかの難問というか奇問というか、
いわゆる「捨て問」が1肢出題されることがあります。
正解肢と捨て問が最後まで残り、
受験生を迷わせています。
ここで正解肢をスパっと選択できる人はすでに合格レベルですが、
初期段階では難しいと思います。
多肢選択形式はこの捨て問にも対峙しなければならないので、
復習に想定外の時間をかけてしまう可能性があります。
しかもこの捨て問は10年に一度しか出題されないのにです。
初期段階においてはどれが捨て問か判断できません。
一問一答形式は捨て問は排除されていると思いますので、
捨て問にハマることはないと思います。
四つ目
■達成感が高い
一問一答形式と多肢選択形式を実際に解いてみるとわかると思いますが、
一問一答形式の方が断然サクサクと解き進めていけます。
勉強する上でこの達成感は重要です。
特に社労士試験はまずは薄く一周回すことがとても大切です。
問題数的に多肢選択形式は一問一答形式の5倍(実際はもっとかかります。)時間がかかって当たり前なのですが、
初期の段階ではわからない問題はすぐにあきらめて解答解説を見て、
また次の問題に進むといったスピード感も必要だと思います。
五つ目
■良書が少ない
勝手な先入観だと思いますが、
多肢選択形式の良書が少ないような印象があります。
問題集は基本的に過去問がベースです。
そう考えると多肢選択形式の問題集となるとイコール過去問題集そのものになってしまいます。
資格学校で受講する方は、
最低でも過去5年分くらいの過去問題集が与えられると思いますので、
あえて多肢選択形式の問題集を購入する必要はないのではないでしょうか?
独学の方は、
個人的には過去10年分くらいの、
解答解説が適切な過去問題集があれば鬼に金棒だと思いますが、
量がとてつもなく多くなると思いますので結構な費用も掛かってしまうと思います。
以上、勉強の初期の段階において一問一答形式と多肢選択形式のどちらの形式の問題集をチョイスするべきかについてのお話でした。
参考になれば幸いです。